
産業医の訪問頻度や時間についての義務はあるのか、あるとすればどの程度なのかご存知でしょうか?
産業医紹介会社や医師会経由での契約ですと、”月1回の訪問で月額~円”という契約形態が主流のため、毎月の産業医訪問が必須であるという認識をされている企業が多いです。
たしかに、従来では産業医は毎月1回の職場巡視が義務付けられていましたが、2017年6月1日施行の労働安全衛生規則の改正により、一定の条件を満たす場合には2ヶ月に1回の巡視でも可能となりました。
労働安全衛生規則の改正点
労働安全衛生規則第15条では、「産業医は毎月1回以上職場を巡視し、労働者の健康管理や作業環境の確認を行う」と規定されています。しかし、2017年の改正により、以下の条件を満たす場合には、巡視の頻度を2ヶ月に1回に緩和することが認められました。
【巡視頻度が2ヶ月に1回でも可能となる条件】
- 事業者から産業医に対し、毎月以下の情報が提供されること
- 法定労働時間外労働時間数の算定結果
- 衛生管理者が週1回以上行う職場巡視の結果
- 労働者の健康障害防止や健康保持に必要な情報
- 職場環境のリスク評価が適切に行われ、問題が少ないこと
- 産業医が巡視以外の方法(リモート相談など)で労働者の健康管理に関与していること
この改正は、企業の実態に即した柔軟な安全衛生管理を可能にしつつ、産業医の負担軽減を目的としています。
巡視頻度の変更が企業に与える影響
2ヶ月に1回の巡視となることで、企業にとっては産業医の訪問コストの削減やスケジュールの調整が容易になる一方で、職場の健康リスクを適切に管理するためには、より計画的な対応が求められます。特に以下の点に注意が必要です。
- 職場環境の定期的なモニタリングを継続すること
- 産業医と適切に連携し、健康相談や安全対策の仕組みを維持すること
- リスクの高い業務を行う部門では、従来通りの頻度で巡視を実施すること
例えば、製造業の工場など、労災リスクの高い事業所では従来の月1回での訪問が望ましいと考えます。
逆に少人数のオフィス系の事業所であれば、職場巡視で見るべきポイントや危険な箇所は比較的少ないと想定されるので、産業医としっかりと情報共有ができていれば、隔月訪問に切り替えるのも手かもしれません。
まとめ
労働安全衛生規則の改正により、産業医の巡視頻度が柔軟になりました。しかし、巡視の頻度が減るからといって職場の安全衛生管理の重要性が低下するわけではありません。企業は適切なリスク評価を行い、産業医と連携しながら、労働者の健康と安全を確保することが求められます。
北海道産業医オフィスでは、企業の状況やご要望に応じたサービスを提供させていただきます。
産業医の訪問頻度や健康管理についてのご相談があれば、お気軽にお問い合わせください。
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